食べかけへの愛
食べかけへの愛 no.3
家での仕事。掃除、洗濯、家事、育児。
家の仕事はルーティンワークが多い気がする。だからこそ、いかに効率良く作業するかがメディアでは紹介され、できるだけ手間をかけずに済む、便利で楽のできる機器が開発されている。ルーティーンをいかに自分たちらしくアレンジするか。今日は我が家の話をしてみようと思う。
夫はフリーランス、私は会社員で、お互いに朝から晩まで働いているため、平日5日間全てを自炊で済ませることは難しい。
そして、朝食、昼食は別なので、せめて夕食は一緒にとるように心がけている。
土日に作り置きをすることもあるけれど、平日の疲れを癒すために午後まで寝っぱなしの日や、せっかくお休みなのだからと、昼から「ワインだ!ビールだ!」とはめを外しすぎてしまい、準備の時間が割けないことも…。
結局、平日は、仕事帰りに買い物をして、2人でキッチンに立ち、22時くらいから食べ始めるのがルーティーンだ。
毎晩22時から食べていると確実に気になるのが体のこと。
高カロリーなものを深夜に摂取して、飲酒もする。
食べ終わる頃には日付も変わり、そのままベットにダイブして、寝苦しい夜になったことも。
疲れていると、つい脂っこいものや塩味の強いものを好みがちで、自分の作る料理も自然と味が濃くなっている。
私たちはできるだけ自分たちが作ったご飯を食べたいと無理をしたことで、逆に体に悪影響を及ぼしてしまうことがあることを学んだ。
体重の増量や、体のむくみ、翌朝の倦怠感。調子の悪い毎日が続いた。
仕事疲労もピークに達し、ついに夫はダウン。夫婦揃ってダウンしてしまう日もあった。そこで取り入れたのが、「無理をしない自炊」。
私たちはつい凝ったものを食べたいと毎晩意気込んで料理をしていたが、逆にそれが自分たちを苦しめていることを知った。
料理の中でも何時間も煮込む料理と、さっと作れてしまう料理など様々種類がある。
自分たちの生活リズムに合わせて料理をするのがいい。
疲れているときこそ、出汁や素材の味を感じられる料理がいい。
昆布で出汁をとったお味噌汁や青菜の和え物。そして、雑穀米の混ぜごはん。
疲れた体に染み入るような味は、栄養価が高く、手順も簡単。
嘘のように体も強くなり、体重も元に戻った。
今では、「毎日美味しいものが食べたいから、一生懸命自炊をする」というルーティンワークを少しアレンジして、「自炊はできる時はする、でもメニューにはこだわりすぎない」と改めることに。おかげでずいぶん楽になった。
私たち日本人は真面目で勤勉。
無理をしがちな習性があるけれど、誰にも迷惑をかけていないなら尚更、少し自分に甘えることで毎日が楽になるはずです。
そして、それは甘えではないと思います。
春を迎え、新しい生活スタイルになる方も多いはずなので、これを機に自分を縛り付けてしまっているルーティンワークを一度見直してみてもいいかもしれませんね。(私たちも改めよう)